人気のサイクルスポーツ。サイクルロードレースなどをはじめとする競技スポーツから、ゆっくり景色や食べものを楽しむサイクリングまで様々あります。そんなサイクルスポーツの魅力を、プロフェッショナルコーチの青山剛氏の視点で毎月発信していきます。
Vol.10「突然ですが、フランス行ってきました!」
~アイアンマン女子世界選手権帯同記~
ビアンキアンバサダーの青山剛です。
今年から始まったこのコラムでは、サイクルスポーツの魅力や運動効果、そしてその正しい方法などをプロフェッショナルコーチの視点で紹介しています。前回はサイクリストにお勧めのストレッチを紹介し、今回はその後編の予定でしたが、先月9月22日にフランス(ニース)で開催された「2024アイアンマン女子トライアスロン世界選手権」に出場した上田藍選手の応援サポートに急遽私が行ってきましたので、その帯同記をビアンキアンバサダーの視点でお送りします。
■美しいニースの街中を探索!
遠征は9月16日から約1週間、上田藍選手はじめ、監督、トレーナー、栄養士、そしてサポートの私の「Team藍」を結成。現地入りしてからは22日(日)のレース本番まで時間もあったので、サポートの傍ら写真のようにビアンキバックを背中に街を探索。美しいニースの街並みを堪能しました。たまに背中にフランスパンを入れて(笑)
隣国のモナコにも電車で行ってみたりもしました。
ニースの街中に自転車屋さんを発見!中に入ると電動バイクの数と種類に圧倒されました。
■ツールドフランス最終ステージがニース!
今年7月に開催されたツールドフランス。例年だと最終ステージはパリなのですが、パリ五輪があったため今年はモナコ~ニースの個人タイムトライアルでフィニッシュを迎えました。街の至る所にツールのポスターなどがあり、それだけでテンション爆上がりな私(笑)
そしてここがその最終ステージのフィニッシュ地点。総合優勝したポガチャル選手と同じポーズで記念撮影。一応指もポガチャル選手同様にツール総合優勝3回を示してみる。
■自転車大国フランスの自転車事情!
さすが自転車大国だけあって、街中にも自転車が多い。また自転車専用レーンも多く、気軽に乗れるレンタルバイク(電動)もあちこちにあった。帯同した矢島トレーナーはこれを借りてレースの応援に行きました。
■アイアンマンの距離とは?!
上田藍選手と木曜日に大会受付、金曜日に競技説明会に参加。上田選手は日本人が12年ぶりとなるプロカテゴリーでの出場権を獲得し、世界選手権初挑戦。五輪には3大会も出ていて、満を持して3年前からロングディスタンスに転向しています。 アイアンマンはスイム3.8km、バイク180km、ラン42.2km。 ちなみに上田選手が主戦場にしていた五輪実施距離(オリンピックディスタンス)はスイム1.5km、バイク40km、ラン10km。オリンピックディスタンスが2時間かからないくらいでフィニッシュするのに対して、アイアンマンは速くて女子で8時間30分はかかります。
■ビアンキバイクも多数出場!
22日(日)7時15分にまずはプロカテゴリーからレースがスタート! ビアンキバイクに乗る出場選手も結構いて、その選手には特別大きな声で応援してしまう(笑)。
このニースのコースはとくかくバイク180kmのコースがえぐい!なんと獲得標高2.400m!!従ってバイクのチカラの差がかなり成績に影響する、世界中でここしかない超サバイバルレース。私もこんなコース今まで見たことありません。
応援部隊はスイムを観た後、バイクは180kmぐるっと周回コースになっていて応援に行けないので、宿に戻りライブ中継を観戦。またランがスタートする頃にコースに戻り応援。上田選手はやはりバイクコースに苦戦はしましたが、最後のランを3時間15分にまとめて初挑戦の世界選手権は、10時間16分25秒の29位でフィニッシュ!
レース後の上田選手と。こんな小さいカラダでずっと世界を相手に戦っています。次は11月メキシコで開催されるアイアンマンに出場します。私自身、選手時代の後半にロングディスタンスに出場していましたが、アイアンマン大会の経験がなく、コーチになった今、一度はアイアンマン、特にチャンピオンシップを観ておきたく、今回急遽帯同させて頂きました。来年女子はハワイ(コナ)で同大会を開催し、男子がここニースで行います。私はこれからコーチとして多くの日本人選手がこの大会にチャレンジ出来るように、サポートもしていきたく思っています。
次回のコラムはストレッチの続きをお送りしますね!
Vol.2「移動がエクササイズに代わる乗り方とは?!~ママチャリでも美脚に!~」
■青山 剛 (あおやま たけし)
元トライアスロン日本代表。その後コーチに転身しトライアスロン女子五輪代表を輩出。現在はプロフェッショナルコーチとして競技者から子ども、シニアまで幅広い層にトレーニング指導を行っている。全国で講演、セミナー、教室なども開催中。著書多数。国内唯一のビアンキブランドアンバサダーとして、正しいサイクルスポーツの普及発展にもあたっている。